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【東大大学院入試情報】研究室探し・訪問編

2020年10月3日

この記事を書いた人

Doktor NakanoDoktor Nakano

成蹊大学から東京大学大学院農学生命科学研究科へ進学。

同研究科博士後期まで進学し博士号取得(農学博士)。

ポスドクとして海外留学後、日本に帰国しバイオベンチャーにて再生医薬品開発に従事中。

中堅私大から東大大学院へ進学できた私の試験対策や進学後の大学院生活についてお伝えいたします。

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私のブログが一人でも多くの方の夢や目標を叶える一助になれば幸いです。

東大をはじめ大学院入学についてご質問がある方は、ツイッター@DoktorNakanoまたはこちらよりお問い合わせください。

注意

本記事は、私Doktror Nakanoの経験と独自に調べた内容となっておりますことご了承ください。誤情報がないように最新の注意は払っておりますが、万が一記載内容から皆様が不利益を被られましも一切の責任は負えませんこと重ねてご了承ください。

読者の皆様の全てのケースに当てはまる内容ではないため、各位の状況に応じまして情報を調べて頂けますと幸いです。

こんな方におすすめ

  • 東大大学院を目指している方(すでに東大生で他の研究科への転科を考えている方)
  • 他大学の大学院を受験を考えている方

簡単な流れ

  • 現在の大学の先生へ相談
  • 研究室探し
  • 希望研究室の先生への研究室訪問依頼メール
  • 研究室訪問当日
  • お礼メール
  • 研究室を選ぶ基準
  • やっぱり今の大学の研究室で修士へ進学

 

まず現在の大学の所属研究室の先生に相談する

おそらく、この記事を読んでいただいている方の多くは、大学3年生の後期か、大学4年生に進級する頃ではないでしょうか。

通常の私大ですと大学3年生の前期後半に研究室への振り分けが行われるかと思います。また一方で、3年生の後半から就職か進学か進路を考える時期でもあるかと思います。

所属研究室の先生とは、おそらく進路について面談などあるかと思いますが、他大学の大学院への進学を考えている場合は、素直に先生に相談しましょう。

これは2つの理由があります。

1つめは、推薦状を書いてもらう必要があるからです。

私が受験しまた東大の農学生命科学研究科では推薦状が最低1通、願書の提出の際に必要書類として求められます。

この場合書いていただく方は、多くの方は現在の大学の所属研究室の先生が多いのではないでしょうか。

その場合なるべく早く先生には相談し、自分の意思を伝えておくことで、推薦状を書いていただきやすくなると思います。

中には、そのまま修士へ進学してもらいたいと考える先生もおられ、留意される可能性もありますが、東大をはじめ他大学院へ進学する意思が強いのであれば、先生の理解を得ましょう。

 

2つめは、現在の所属研究室の先生の出身大学・出身研究室や共同研究先の研究室を紹介していただける可能性があるからです。

私のいた成蹊大学では教授・准教授の先生は成蹊大学出身ではなく東大をはじめ多くは成蹊より上位の大学出身の方でした。

早慶あたりですと先生も早慶出身という先生も多いかもしれませんが、そのほかの大学では旧帝大出身の先生という方は多いのではないでしょうか。

ですので、先生の出身研究室や共同先研究室が東大をはじめ旧帝大ということはあるかと存じます。

私個人の場合で言いますと、進路について成蹊の所属先生と相談をした際に、はっきりと他大の大学院へ進学したいと伝えました。

さらに、国公立への進学を希望していると伝えました。

その頃は、東京工業大学や神戸大学などの大学院を検討していました。

そうしたところ、先生の出身研究室が東大大学院の農学生命科学研究科で恩賜が教授をしているから、そこを受験してみないかと言われました。

 

その時、先生が東大の研究室におられたとは全く知らず、まさか自分が東大の大学院に進学できるとはいっさい考えておらず驚いたのを覚えています。

もちろん親に相談してから東大を受験するか決めました。

紹介と言って推薦状を書いていただいても、国公立なので入試を受けて一定の点数を取らなければ受かりません(推薦状はあくまで入試の2次面接のための参考資料です。)。まして東大なので、いくら知り合いの先生の紹介の学生だからといって、合格点に満たない学生を入学させることは大学の質を招くため絶対にありません。

そうなると、国公立ましてや東大大学院へ紹介していただいたのはリスクの方が大きく、試験で全く合格点に満たない点数を取った場合は紹介して下さった先生へも申し訳ないですし、東大の先生にもその先生が顔向けできなくなります(受験前に研究室訪問して挨拶に行きますので。)。

そのようなリスクもあることを理解いただき、それでもチャンスと捉えるかはあなた次第かと思います。

ちなみに、私は東大受験をチャンスを捉えて受験することを決意しました。

 

研究室の探し方

東大や他大学の研究室の探し方は以下が考えられます。

  1. 現在の大学の先生の紹介
  2. 論文や学会
  3. 各大学のホームページ(Googleで検索)

1. 現在の大学の先生の紹介

これは、上記の「まず現在の大学の所属研究室の先生に相談する」で紹介しました、私のパターンになります。

通常は、皆さんより先生はネットワークが多く、知識も豊富なので、一度相談してみてら、いい研究室をすすめていただけるかもしれません。

 

2. 論文や学会

研究質へ所属して、研究を始めると自分の研究テーマに関連する論文や自分の興味がある分野の論文を読むと思います。

論文を読んでいく中で、興味深い研究をしている論文を見つけて、著者の先生(論文の執筆者の最後に記載されている方【ラストオーサー: Last author】)の研究室へコンタクトを取ってみるというパターンもあります。

論文と同様に、自分のテーマの関連学会に参加した際に、演題やポスター発表をみて、面白そうな研究や興味のある研究をしている発表を見つけたら、発表者の方(その研究室の大学院生や助教授の先生が多いかもしれません。)やその発表者の連名でラストオーサーの教授・准教授の先生をメモしてコンタクトするパターンもあるかと思います。

 

3. 各大学のホームページ(Googleで検索)

最後は、研究室単位というより、行きたい大学院のホームページを訪れてみるというのもあります。

各大学院では研究科単位でホームページがあり、さらに各専攻に所属している研究室のホームページのリンクが貼られているかと思います。

ちなみに私が進学しました東大農学生命科学研究科のホームページには、専攻というタブがあり、各専攻のホームページへさらに飛べます。

東京大学大学農学生命科学研究科トップページ

 

そのほか、例えば、東大でiPS細胞から組織を作る研究をしたいと思った場合、Googleで「東大 iPS細胞 組織」と検索すると1番目に東大分生研の宮島教授の研究室のホームページがヒットしてきます。

東大 iPS細胞 組織 Google検索結果

以上のように色々と研究室の探し方をご紹介してきました。

 

大事なのは、

ポイント

とにかく情報を幅広く得ること(先生への相談は大事)。

そして、自分がどのような研究に興味があるのか考えてみる。

(まだ研究を始めたばかりで右も左もわからないかもしれませんが・・)

だと思います。

 

希望研究室の先生への研究室訪問依頼メール

希望や興味のある研究室をみつけたら、可能であればぜひ一度研究室訪問をしてみましょう。どのような先生なのか、どのような研究を行っているのか、その研究室にはどのおような学生がいるのか知ることができるます。

また、実際にどのような建物で、研究室の中の雰囲気などを見聞きすることで、実際にイメージをつけやすくなります。(この点は、モチベーションに関係します。)

その際に、希望研究室の先生へメールしてアポイントメントをとるかと思います。

メール文の一例を記載したので、参考にしてみてください。

メール例文

件名:【研究室見学のお願い】△△大学△△学部△△学科 ○○○○(氏名)

東京大学大学院農学生命科学研究科

○○研究室

○○○○ 教授 御机下

突然のメール失礼いたします。

私は、現在△△大学△△学部△△学科3年に在学しております、○○○○と申します。

現在研究室に所属しておりまして、○○に関します研究をしております。

この度、大学院進学に当たりまして、○○教授の研究室の研究内容に興味をもちまして、○○教授に研究室のお話をお伺いしたくメールさせていただいております。

もしよろしければ、○○教授の研究室にお伺いさせていただきまして、○○教授のお話の拝聴及び研究室見学をさせていただくことは可能でしょうか。

もし、可能でしたら以下の日時を希望しております。

第一希望:○月○日 午後○時

第二希望:○月○日 午後○時

第三希望:○月○日 午後○時

お忙しいところ大変恐縮でございますが、○○教授のお時間を頂けましたら大変幸いでございます。

宜しくお願い申し上げます。

△△大学△△学部△△学科

○○○○

E-mail: aaaaa@aaaa.ac.jp

Tell: 000-000-0000

御机下とは?

"手紙の脇付の一種。身分の高い相手に手紙を出す際、相手を直接の宛先とすることを失礼をみなし、相手の机のしたに差し出すという意味を込めた表現(引用:weblio辞典)"

とあるように、最大限の敬意を表した言葉になります。くれぐれも、御"枕"下と間違えないように気をつけてください。”枕”ではなく”机”です。

以上です。

簡潔に書いておりますが、基本的には上記のようなメールで問題ないと思います。

ポイント

  1. 自己紹介をする。
  2. どのような研究に興味を持っているか伝える。
  3. 訪問日時の提示をする。(先生はおいそが方が多いので、先生がスケジュールを考える時間を取らせず、こちらの希望日時を3つほど予め定時して、もし都合が悪ければ、先生から別の日時を提案していただけると思います。)
  4. GmailやYahoo mailではなく、大学のメールアドレスを使う。(GmailやYahoo mailは迷惑メールに振り分けられる可能性があるので、大学のメールを使いましょう。)

あくまで、一例ですので、あなた自身の言葉で書いて、熱意を伝えましょう!

メール文の添削をしてもらいたいなどいらいがありましたら、ツイッター@DoktorNakanoまたはこちらよりお問い合わせください。

 

研究室訪問当日

ポイント

  1. 訪問時は私服でOK.
  2. お土産等は持参しなくて良い。
  3. 教授・准教授の先生方のお話はもちろんですが、修士・博士の先輩や助教の先生とも話をする。
  4. お話は真剣に聞き、いいイメージを持ってもらう。

1. 訪問時は私服でOK

私は、間違ってスーツで行ってしまったのですが。。

就活ではないので、スーツではなく、私服で問題ありません。

ただし、清潔感のある服装が望ましいでしょう。奇抜な服装、奇抜な色、秋ぐちでまだ暑場合でもT-シャツ・短パンは避けましょう。

受験するかまだわからないかもしれませんが、第一印象は非常に大切です。

受験では面接もあるため、筆記試験で良くても面接で不合格となる可能性は十分にあります。

 

2. お土産等は持参しなくて良い。

OBやOGでもなく、企業の営業でもなく、学生なのでお菓子などのお土産は持参する必要はありません!

もし、地方から来たなどでも必要ありません。

持って来なくて、「なんで持ってこないんだ」と思われることはありません(少なくとも私はそうは思いません)。

 

3. 修士・博士の先輩や助教の先生ともお話をしましょう。

訪問した際は、まず教授や准教授の先生とお話を伺うとは思います。

そのあと時間があれば、研究室の修士や博士課程の先輩や助教の先生ともお話をさせてもらいましょう。

その理由は、以下になります。

  1. 修士の先輩だと入試対策や試験当日の情報を教えてもらえる(真剣に受験を考えているのであれば、大学のメールアドレスなど連絡先も伺いましょう。)。
  2. 大学院に合格し、研究室に配属された際は、実際に助教の先生、博士・修士の先輩が実験を教えてくれるため、その方々がどのような方か知っておく。
  3. 他にも希望研究室を受験しようとしている学生がいるか聞ける。

やはり、教授の先生の著名度や実験のテーマも大事ですが、人なので、研究室に入ってどのような人と一緒に研究を行うかというのは非常に大切になります。

私の場合は、先生・先輩・後輩に恵まれ、充実した研究室生活を遅れましたが、中には人間関係に悩み、休学・退学した人を何人もみてきました。

 

また、修士の方などに、他に研究室見学をしに来た学生がいるか聞いてみましょう。人気の研究室であれば、倍率が上がります。

大学院は専攻全体の定員もありますが、研究室単位でも制限はあります。

大きな研究室でしたら、3~4名は受入可能かもしれませんが、小さな研究室だと1名のみ受け入れいているということもあります。

東大内部の学生がすでに所属していたら自ずと定員は少なくなります。

希望学生が多い場合、筆記試験の点数が高い順になるので、他の希望者より点数をしっかりとれば問題ないのですが、戦略として他の研究室を受験するということも考えられると思います。

 

4. いいイメージを持ってもらう。

当然と言えば当然ですが、非常に大切です。

なぜなら、希望先の先生としては、試験に合格しているので、ある程度の学力や知識はあるとの前提ですが、それ以上に「この学生はどの程度研究を楽しんで、真剣に研究を行ってくれそうか?」ということをみられています。

研究は、非常に忍耐・根気がいる活動です。学生とはいえ、結果が出なければ学位がもらえません(特に博士課程では)。

なので、それを乗り越えるためには、モチベーションや研究を楽しむ気持ちが重要になってきます。

まして、外部の大学から受験して入学しようとしている学生なのに、真剣でなければ、「どうして東大を受験したいのか?」ただ単に「就活に有利だから進学したいのか?」と思われてしまいます。

 

お礼メール

研究室見学・訪問を終えたら、その日か遅くとも次の日には教授の先生にお礼のメールを送りましょう。

見学後、受験をしないかもしれないと思っても、最後まで誠意を伝えましょう。

どこで、その先生とお会いして、縁があるかはわかりません(研究の世界は非常に狭いです。)。

 

メール例文

件名:【研究室見学のお礼】△△大学△△学部△△学科 ○○○○(氏名)

東京大学大学院農学生命科学研究科

○○研究室

○○○○ 教授 御机下

△△大学の○○○○です。

本日(昨日)はお忙しい中、お時間をいただき、見学を受け入れていただきましてありがとうございました。

○○教授のお話、研究室の諸先輩方のお話を伺えまして、○○教授の研究室のことを知ることができまして大変嬉しく存じます。

(大学院入試の勉強に励みまして、○○教授の研究室で研究をできるよう頑張りたいと存じます。)

改めまして、この度はお時間をいただきましてありがとうございました。

見学時に、お話をしてくださいました○○様にもお礼のお言葉をお伝えいただけましたら幸いでございます。

△△大学△△学部△△学科

○○○○

E-mail: aaaaa@aaaa.ac.jp

Tell: 000-000-0000

 

上記のような簡潔なメールでもいいので、早めに送りましょう。

もし、まだ受験するか決めていない場合は、お礼のみにしましょう。

もし、受験することを決めた際に、改めて受験する故を伝えてもいいかもしれません。

 

研究室を選ぶ基準

いくつかの研究室を見学し、どこの研究室(どこの大学)に行きたいか迷うかもしれません。

もし、大学院受験の場合併願も可能なので、複数の大学院を受験して受かったところに進学するという考えもありかとは思います。

ただ、日程や試験科目の関係上、併願ができないことがあるかと思います。

その場合、1つか2つの大学院に絞る必要があります(ちなみに、私は東大一本に絞り、他の大学院は願書すら出しませんでした。)。

その際に、研究室を選ぶ基準や考え方のヒントをお伝えできればと思います。

メモ

  1. 研究テーマ
  2. 教授の研究分野での著名度
  3. 研究室の雰囲気
  4. 教授・准教授の先生が得ている科研費

1. 研究テーマ

これは、何度もお伝えしていますが、自分が興味がある研究テーマに一番近い研究を行っている研究室かどうか見極めましょう。

研究室によっては、自由にテーマを決めてさせてくれる先生もおられますが、やはり研究質により外せないテーマはあります(iPS細胞を用いて○○細胞へ分化させるなど)。

したがって、東大など大学のネームバリューにのみ囚われず、本当に研究テーマに興味がもてるかは、研究室選びの非常に大切な指標となると思います。

再度になりますが、興味がない研究テーマを続けられるほど、研究は甘くはないです。

修士は2年で、短いからいいやと思いかもしれませんが、その際に、「なんのために進学するのか?」もう一度考え直しましょう。

せっかく、東大や国公立の上位の学校や大学院大学専門の大学に行くなら、研究を楽しんで成果をだし、誰しも発見したことのない発見をしてみましょう!

 

2. 教授の研究分野ので著名度

少し、いやらしい話ですが、これもまた重要になります。

もし、研究者を目指したいと考えている場合、どの大学出身ということと同程度に、どの先生が指導教官(○○教授の研究室出身)かということも大切になります。

仮に、iPS細胞でノーベル賞を取られた山中教授の研究室なら、おそらく、その後のキャリアでは大きなプラスでしょう。

ある分野で著名な先生は、それだけ成果をだし、研究者として一流ということになります。

武道やプロスポーツと同様、いい指導者との出会いは重要になります。

研究のいろは、考え方など学ぶことも多く、自ずと研究成果も出ると思います。

卒業後も、特にアカデミアでキャリアを築いていきたい場合は、○○教授の出身ということは、優秀で信頼がおけるという評価をされることがあります。

 

3. 研究室の雰囲気

再度になりますが、研究室には教授・准教授をはじめ学生などいろいろな人がいます。

研究テーマも大事ですが、一日の多くの時間を過ごす研究室の雰囲気は、修士・博士生活には非常に大切だと思います。

研究を教わりたいと思える先生かどうか、お互い高めあう切磋琢磨できる研究室であるかもう一度考えてみましょう。

和やかな、家族のような雰囲気がいいか、殺伐とした雰囲気がいいかはあなた次第です。

また、研究室の規模も考慮しましょう。大きな研究室であれば、グループに別れ、研究室全員と話たり研究したりすることはないかもしれません。

逆に少ないと全員と毎日話をして、いろいろな知識や経験がえられるかもしれません。

これは一概に言えないので、あなた次第です。

因みに私がいた研究室は少人数(先生・学生合わせて10名程度)で家族のような雰囲気で和やかな環境で研究をしていました。

 

4. 教授・准教授が得ている科研費

大学院受験・修士の学生なのにお金のお話をするのか。。と思われるかもしれませんが、避けては通れない大切なお話になります。

想像はつくかもしれないのですが、研究はとにかくお金がかかります。

一人の学生が1年間細胞培養をするには100万円かかるとも言われています。

また、いわゆるビックジャーナル(Nature, Cell, Science)など論文の影響度を示すインパクトファクターが30を超えるような雑誌に乗るような研究をするには数千万円かかると言われています。

インパクトファクター?

Impact Factor (IF)は、自然科学・社会科学分野の学術雑誌を対象として、その雑誌の影響度、引用された頻度を測る使用である。-引用:Wikipedia-

メモ

一般的に、1インパクトファクターの雑誌に投稿した場合、データを出すためにかかった費用が100万円であれば効率的な研究ができていると言われます。

従い、研究室の先生が、大型の科研費などを得ているかというのは研究を行う上で非常に重要になります。

研究費がなければ、試薬や培地を書くことができません。。

もちろん、お金が全てではなく、少ない予算でいい成果を出している研究室はあると思いますので、一概には言えません。

希望の研究室の教授・准教授・助教の先生どのような科研費を得ているのかというのは以下のデータベースで確認ができますので、一度参照してみてください。

科研費データベース

上記は主に文部科学省や経済産業省・厚生労働省などの公的機関の研究費なので、それ意外にも企業や個人からの寄附などもあるため、あくまで参考です。

これらの他にも指標はあるかと思いますので、あなたの思う・感じた指標で研究室を選んでいただければと思います。

 

やっぱり今の大学の研究室で修士へ進学

これまで、東大や他大学・他学部の研究室の探し方や見学の仕方を説明してきました。

でも、いろいろ見学してみてやっぱり今いる大学の修士課程へ進学するという選択肢もいいと思います。

その場合、3年年生の後半から始まった研究を続けることができ、修士2年生まで約3年~3年半あります。

3年半あれば、小さくても一つの発見ができ、その成果を論文にできること可能性があります。

また、あなたが私立の大学にいて、ある程度の成績を修めていれば、修士進学の際は筆記試験はなく面接のみで合格できるのではないかと思います。

その場合、受験勉強する必要はなくなるので、研究に専念できたり、そのほかの時間に使うことができるといったメリットがあると思います。

他大の修士へ行ったあと、修士からスタートとなり、実際に研究できる期間は1年半くらいであり、成果が出せるかは頑張り次第ですが、難しいかもしれません。

 

実際に、私は成蹊大学から東大に進学しましたが、成蹊では3年生の夏から4年生の約1年しか研究ができず目立った成果を出すことはできませんでした。

私の場合は、4年生の夏に東大大学院への合格が決まってすぐに、成蹊大学・東大両方の先生のご配慮・ご厚意により、研究生として修士の入学前から東大の研究室に所属させてもらいました。

それでも、やはり4年生または3年生からその研究室で研究をする学生からはスタートが遅れるため、その分たくさんの実験を行いました。

 

まとめ

これまで、研究室の探し方、見学の仕方、ポイント等を話してきました。

最後に簡単なまとめになります。

まとめ

  • 今の大学の先生に他大学の大学院進学を考えていることを相談しよう。
  • いろいろな情報源から研究室を探そう。
  • 研究室見学をする際は誠実な態度を示そう(見学時の姿勢に注意し、お礼メールは忘れずに!)。
  • 研究室を選ぶ際は何を基準に選ぶか改めて考えよう。
  • やっぱり今の大学の大学院に進学するという選択肢もアリ。

以上になります。

東大大学院や他大学の大学院を考えているあなたへ少しでも参考になれば幸いです。

いい研究室に巡り合い、あなたの将来を切り開いて行ってください。

Doktor Nakano(@DoktorNakano

 

 

 

 

 

 

 

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Doktor Nakano

島根県産まれ。 東大大学院で博士号を取得。スウェーデン・アメリカへ研究留学後、製薬企業にて開発業務に従事中。 東大大学院入学・ビジネス・本レビュー・ランニング・マラソンを中心に情報を発信しています。マラソンPB:3時間38分33秒(ネットタイム、2023大坂・淀川市民マラソン)

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