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【東大大学院入試情報】大学院と学部どちらが難しい?

2020年10月24日

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Doktor NakanoDoktor Nakano

成蹊大学から東京大学大学院農学生命科学研究科へ進学。

同研究科博士後期まで進学し博士号取得(農学博士)。

ポスドクとして海外留学後、日本に帰国しバイオベンチャーにて再生医薬品開発に従事中。

中堅私大から東大大学院へ進学できた私の試験対策や進学後の大学院生活についてお伝えいたします。

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注意

本記事は、私Doktror Nakanoの経験と独自に調べた内容となっておりますことご了承ください。誤情報がないように最新の注意は払っておりますが、万が一記載内容から皆様が不利益を被られましも一切の責任は負えませんこと重ねてご了承ください。

読者の皆様の全てのケースに当てはまる内容ではないため、各位の状況に応じまして情報を調べて頂けますと幸いです。

こんな方におすすめ

  • 東大大学院を目指している方。
  • 東大大学院は東大の学部と同じくらい難しいのか疑問に感じている方。

東大大学院を目指している方の中には、以下のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

東大の大学院入試って大学試験より難しいの?
そんなあなたに、東大大学院の博士課程を卒業したDoktor Nakanoが疑問にお答えします。
Doktor Nakano

結論:東大大学院入試は、学部入試よりも簡単

まず、結論からいうと、東大大学院入試のほうが東大の大学入試よりも簡単です。

ただし、そもそも大学院入試と大学入試では試験内容が異なるため、比べること自体が難しいです。

したがって、科目数とそれに伴う試験準備の面から言えば簡単といえます。

ただし、さすがに東大の大学院なので、勉強しないで受かるほど簡単ではありませんので、しっかりとした対策が必要になります。

 

ここでは、学部に比べて簡単な理由をお伝えします。

 

理由:学部より試験科目が少ないから

理由は東大の大学入試より大学院入試のほうが試験科目が少ないからです。

東大の大学院入試と大学院入試科目を比べて見ましょう。

試験の種類 東大 理科II類 東大学院 農学生命科学研究科 応用動物科学専攻
センター試験
  • 国語(必須)
  • 世界史・日本史・地理・「倫理、政治・経済」から1科目
  • 数学I・数学A(必須)
  • 数学II・数学B, 簿記・会計, 情報関係基礎から1科目
  • 物理・化学・生物・地学から2科目
  • 英語・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語から1科目

合計:7科目

なし
二次時試験
  • 国語総合、国語表現(必須)
  • 数学I, 数学II, 数学III, 数学A, 数学(数列、ベクトル)(必須)
  • 「物理基礎・物理」, 「化学基礎・化学」,「生物基礎・生物」,「地学基礎・地学」から2科目
  • 「英語(コミュニケーション英語I, コミュニケーション英語II, コミュニケーション英語III)」,「ドイツ語」,「フランス語」,「中国語」から1科目

合計:5科目

  • 生物学(必須)
  • 化学・物理・数学のうち1科目
  • 専門科目(応用動物科学)(必須)
  • 英語(TOEFL-ITP)(必須)
  • 口述試験(必須)

合計:4科目+面接

*東大大学院 農学生命科学研究科に進学する東大生のほとんどは東大 理科II類に入学した学生のため、学部では理科II(東大理系科目)の試験科目と比べています。

出典:東大塾

出典:令和3(2021)年 東京大学大学院農学生命科学研究科_修士課程学生募集要項のPDF

 

上の表のように、大学学部の入試ではセンター試験+二次試験があり、それぞれの試験、それぞれの科目の試験対策が必要なため、勉強量と時間は自ずと1~2年。高校生によっては3年など必要になります。

かつ、センター試験では、合計900点満点中、7~8割以上得点を取る必要があり、センター試験の時点でハードルが高くなります。

一方で、大学院入試では一次試験のみでかつ合計4科目となっており、科目が少ないため受験勉強対策の科目と期間が少なくてすみます。

実際に私の場合実質3~4ヶ月の試験対策期間で東大大学院に合格することができました。

私の大学院試験対策については別の記事を御覧ください。

合わせて読みたい【東大大学院入試情報】必要な勉強時間は?

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ただし、しっかりと対策しないと合格は難しい

東大は大学院入試のほうが簡単といいましたが、大学院入試ではより専門的な内容の問題が出題され、英語もTOEFL-ITPとなり、大学入試とは内容がことなります。

理科系科目、英語ともに基礎的な学力は同じかもしれませんが、専門的な内容は改めて勉強する必要があるため、しっかりとした大学院入試試験対策が必要となります。

実際に私が各試験科目対策に使用した参考書やオススメの参考書を別の記事で紹介していますので、御覧ください。

 

 

まとめ

東大の大学院入試と大学入試の難易度についてみてきました。

そもそもどちらが難しいかご存知なかった方にとって参考になればと思います。

 

SNSやネットではよく

「大学院入試のほうが簡単だから東大大学院から東大に入ってきた学生は東大生とは言えない。」

「外部の大学から入ってきた学生は東大生と名乗るな」

など一部の東大生の声をみかけます(実際に東大生でないかもしれませんが。。)。

 

実際に、大学院から東大に入った私としては、事実と実感している面もある分、哀しさと悔しさがあります。

 

ただ、大学院入試で正面から合格し、東大大学院に入学できたことは紛れもない事実です。

また、学部教育と大学院教育では勉強のスタイルが全く異なります。

 

学部ではこれまで先人が発見した科学的知見を学んでいくということが主になります。

一方で、大学院では研究が主体であるため、これまで知られていないことを探求することを求められます。

もちろん、何が分かっていて、何が分かっていないのかを捉える力が必要にはなりますが、探求する力や探究心は別の能力だと私は感じています。

 

周りの生粋な東大生の優秀さに圧倒され、劣等感を抱くことがあるかもしれません。

ただ、周りのことは気にせず、自分が望んだ東大での研究生活を楽しんでほしいと思っています。

 

そもそも、周りの生粋な東大生はみないい人で前述のようなことを言う人が稀なので安心してください。

そうでなければ、修士で卒業して、博士課程まで進学はしなかったと思います。

 

私も実際に言われたことはなく、東大生の一人として受け入れていただき、充実した研究室生活を送れました。

 

この記事が、東大大学院や他大学の大学院を考えているあなたに少しでも参考になれば幸いです。

あなたの将来を切り開いて行ってください。

Doktor Nakano (@DoktorNakano)

 

 

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Doktor Nakano

島根県産まれ。 東大大学院で博士号を取得。スウェーデン・アメリカへ研究留学後、製薬企業にて開発業務に従事中。 東大大学院入学・ビジネス・本レビュー・ランニング・マラソンを中心に情報を発信しています。マラソンPB:3時間38分33秒(ネットタイム、2023大坂・淀川市民マラソン)

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